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わたしはヘムレン?
児童文学好きである。
ここのところ、時間ができたので、ムーミン全集を読み返すことにした。
この物語は、子供時代の私の大事な栄養だった。
なつかしい話がたくさん。
公園を管理しているヘムレンさんが立てた「べからず」ばかりの立て札を引っこ抜くスナフキン。「しちゃだめ」「しなさい」ばかりの教育熱心なヘムレンから逃げ出すムーミンパパ。おそろしく明るく前向きで皆に楽しいことを教えたいヘムレンが、どうしても好きになれないと悩むムーミン。
それらは、皆わたしの大好きな人たち。
世話好きなヘムレンおばさんが、「これから、あんたたちのせわをやきます」と宣言するのに対して、ムーミンたちは声をそろえて「いいよ、そんなことしてくれなくても」とさけぶとこ。好きだった。
何冊か読み進むうちに、気が付いた。
わたしは、ちょっと、ヘムレンになっていないかしら?
「そうすべき」とか、「こうあるべき」とか考えて、世の中や、周りの人に、何か思ったり、腹を立てたり、そしていらない世話をやいていなかったかしら?
そして、何よりも自分に対して、ヘムレンになっていなかったかしら?
心の底で、「いいよ、そんなことしてくれなくても」と叫ぶ声が聞こえないふりをして、楽しそうにその声の頭を押さえて、「そうそう。そうしましょう」などと言って、その声の主を引きずっていかなかったかしら?
ヘムレンは正しい、間違ったことは言っていない、でもヘムレンはちょっと窮屈。
収集癖のヘムレンさんはムーミン屋敷に一緒に住んでいる。ムーミン屋敷は、それぞれ好きなことをしながら、それぞれをちょっとだけ気にして楽しく暮らしている。
さあ、今日は続きを読もう。
YouTubeで端唄演奏を始めました
コロナの終息は、まだまだ見えず、皆様自粛の毎日を送っていることと思います。
最前線で戦っている医療機関の皆様の献身的な努力を思うと、本当に頭が下がります。
今は、外出をできるだけ控え、一日も早い収束を祈るばかりです。
この度、端唄演奏の配信をYouTubeで始めました。聞いていただければうれしいです。
また、ライブ、お稽古等で皆様にお会いできる日を、楽しみに待っています。
皆様、くれぐれもお身体お気をつけください。
YouTube
「端唄 朝川玲伎」で検索してください。
「梅は咲いたか」
春の黄昏 2020
地元の桜が満開。母と散歩。
近くの川の土手沿いに、桜が咲いている。見事だ。
今年は、ちらほら散歩している人がいる程度。人は少ない。
道端には、つくし。
春の夕暮れは、桜色。
こんなにも穏やかな黄昏。自然はいつも通りなのに。
一日も早く、普通の生活に戻れるように、祈るばかり。
大きな木蓮の木
庭の中で、とりわけ好きな木がある。
それは大きな木蓮の木だ。
大きな木蓮の木の下に行くと、それだけで、心が落ち着いて、なんだかうれしくなる。
木蓮の木は、私の大きな友だち。
私は一年中、大きな木蓮の木の下に立っては、幹を触り、空を見上げる。
春の花、夏の青葉、秋の黄葉、冬の枝。
中でも春が一番好きだ。
ついに、今日、満開になった。
満開の木を下から見上げるのは、春の一番の楽しみ。
木蓮の花は、かすかなすがすがしい香りがする。
一つ大きな深呼吸。木蓮とわたしの春。
庭の宝石
雨上がりの朝。庭の花たちは、たっぷり露をまとい、キラキラして、宝石をまとっているようだ。
ユキヤナギの花も小さな蕾も、きらきら。
芽生えたばかりのバラの葉も。芽も。
木蓮のつぼみも。
大好きな海棠のつぼみも。
一雨ごとに春が来る。
「雨が皆のごちそう」、と農業を営む友人が言っていた。
もうすぐ庭は、花盛り。
第10回 端唄三味線ライブ「糸むすび」中止のお知らせ
新型コロナウイルスの状況を見ておりましたが、まだまだ収まる気配がみえません。
残念ながら、4月26日(日)に予定しておりました「端唄三味線ライブ 「糸むすび」」は、中止といたします。
落ち着きましたら、また新潟で開催したいと思っております。
決まりましたら、ご案内いたしますので、ぜひ皆さまお越しくださいませ。
皆様方におかれましては、どうぞお身体ご自愛くださいませ。
新型コロナウイルスが一日も早く収まることを、願っております。
大きな椿の木 2020
子供の頃から、ずっとある大きな椿の木。私が木登りをする木だった。つるつるした幹にちょうどいいでっぱりがあり、そこをつかみながら登る。少し上に木の股があって、そこまでは、頑張っていけた。
そこに座ると、たくさんの葉っぱにつつまれて、それだけでほっとしてうれしかった。葉の隙間からのぞく空も好きだった。
花の季節は最高だ。椿の花は、蜜もある。
認知症を患った父は、赤い花が好きだった。
一面に散り敷いた椿の花を、ある日父と拾った。垣根の枝の中、落ち葉の中にまぎれている花びらなどは、きりがない。「もうそろそろやめようよ」といっても、父は、「まだまだある」と、一心不乱に拾っていた。
椿の花が散り始めると、あの日を思い出す。
大好きだったと父と椿の木。
春のラッパ 2020
ミニ水仙が、いち早く咲いた。
モノクロの写真にそこだけ色を付けたような庭。
花たちが、土の中に向かって、「早く出ておいで」と呼んでいる。
一昨日の草取りで、今年初めてのミミズを見た。
黄色いラッパが鳴っている。
タイミング 2020
春が近くなると、霰や雨風、かと思うと晴れ、と一日の間にめまぐるしく天気が変わる日が続く。
これを、「春先のきちがい天気」、とよくいうのだが、散歩をあきらめて部屋にいると、日が差してくるのだから、もったいないやら、くやしいやら。
区切りがついてから散歩でもと、もたもたパソコンをいじっていると、あっという間にまた嵐になる。「ああ、出そこなった」の繰り返し。よし、これは勝負だ!
嵐が止み、雲の隙間から青空が見えだした。急いで家を出る。一応、傘も持つ。
思ったほど晴れていないが、とりあえずスタート。しかし、雲がまた厚くなり、風も出て、小雨がぱらつきだす。
しまった。間違えたかあ。まあ、これはこれ。
だけど、ほんの数分で、晴れ上がり、あっという間に空は一面の青空。まぶしい春の日差しが降りそそぐ。
なんだこれ。だから、きちがい天気。でも、気持ちいい。
足元には、青空のラッピング。
楽し散歩を終え、家に入ったとたん、ザっと雨風が始まる。
ああ、やっぱり。でも、間に合ってよかった。やっぱりあのタイミングで出発だったんだね。
散歩も気合だ。
初音 2020
春を探しに、いつもの土手へ散歩に。
風は強いけど、身を切るような冷たさはない。空の色も、少し春の青。
ここも後ひと月ほどで、桜並木。ああ、待ち遠しい。
ただの土だと思っていたところが、一面の緑に。麦畑だったんだ。
河原の草むらから鳥の声。あれ、あの声は、うぐいす?
まだまだホーホケキョとはいかないけど、鳴き始めた。
今年初めて聞いたうぐいすの初音。
今日も同じコース。水仙が道端に咲いている。いよいよ春だ。
そして、河原からは「ケンケーン」というキジの声。
今年初めて!いよいよキジの恋の季節。
毎年楽しみにしている近所のしだれ梅もほころび始めた。
初音、初音、春が来た 。