色も香りも 青畳

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お稽古場の畳が新しくなった。
じめじめした天気が続いていたが、明日は晴れそうだ!というので、畳屋さんから、急遽連絡が入った。早朝、取りに来てくれ、夕方には持ってくるとのこと。
待っている間は、わくわく。子供の頃、家の畳を新しくした時の、あのいぐさの香りをよく覚えている。あの香りにまた、会えるのだと待ち遠しい。
夕方届いた畳は、文字通り青畳。本当に青いんだ。そして、やはり香り。
これこれ。この香りだった。
畳縁は、畳屋さんご推薦の「鉄紺」。青畳の色にマッチして、すがすがしい。
畳を敷いた後、畳屋さんは、足袋で何度も何度も、畳を踏んで確かめ、畳表を細く切っては、中に敷いて微調整していた。ていねいな仕事ぶりに、見とれる。
「こんなにきれいだと、素足では乗れませんね」と言ったら、「いえいえ、素足でこそ、畳の気持ちよさがわかりますよ」とにっこり。
湿気が多い時は湿気を吸い、乾燥している時は湿気を吐いて、空気を調整してくれるのだという。桐と同じだ。
三味線は、湿気を嫌うので、三味線箪笥やケースなどに、桐は最適だ。糸も湿気を嫌うので、糸入れなどにも、桐が使われている。湿気の多い日本では、湿気の調整が大事だが、植物のお陰で、快適に暮らすことができるんだなと改めて実感。
桐よ、い草よ、今日もありがとう。
私の好きな絵に、小村雪岱の「青柳」という絵がある。畳の美しい絵である。画集を出して、この絵をしみじみまた眺め、い草の香りに浸っている。

2015-07-18 | Posted in つれづれ, ブログNo Comments » 

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