三味線の力

今朝から、大雪である。雲の中で大きなふるいをふっているように、細い雪が後から後から降ってくる。「卵を産みつける位置が低いと、今年は小雪」というカマキリの予報は、外れたらしい。
「○○の力」というタイトルを、よく見る。ふと考えた。「三味線の力」って、どうだろう。
「三味線の力」、確かにあると思う。
三味線の音を、初めて間近で聞いた時、「これは、なんだ!」と、心の奥に響くものがあった。
自分で弾くようになると、聞いているだけの時と違って、身体に響き、また、その音が身体の芯に、また更に深く響いてくるものがあった。
それまでやっていた洋楽器の様に、ドレミに置き換えても弾けなくて、「これは、頭じゃない、からだで弾くものだ」と思ってから、身体感覚が変わった。
着物を着るようになって、別の自分を発見し、仕草も変わった。
端唄の文句で、しっとり、色っぽくなど、今までの自分にはない部分を演じるようになり、女性であるということを、心から楽しめる自分に変わった。
皆で合奏することにより、「息」「間」の感覚が、わかってきた。
色々な変化が本当にあった。これは、「三味線の力」だ。
そして、「端唄の力」、「江戸の力」だ。
私が好きなもの、追い求めているもの、教えたいものは、これかもしれない。

2016-01-24 | Posted in ブログ, 邦楽No Comments » 

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