初めての

私が保育所の頃、母と一緒にお話しを作っていた。初めて作ったお話だ。
「ぞうの洗濯屋さん」というタイトルで、母と交互に、お話しを書いていくものだった。
森の入口の川のそばに、ぞうさんがやっている洗濯屋さんがある。首の長いきりんさんがセーターをもって来たり、ちいさなねずみさんが洋服を持って来たりする。それで色々なできごとがおこるというお話しだった。どんどんお話がわいてきて、夢中になって作っていた気がする。挿絵も描いた気がするのだが、あのお話が、完結したのかどうか、覚えていない。
小学校の二年生か三年生の頃、初めて曲を作った。「小石」という曲だ。歌詞もまだ少しは覚えている。
「小石 小石 小石 小さな 小石
小石 小石 小石 かわいい 小石
だけど だけど だけど ○○・・・
小石 小石 小石・・・」
これに、ピアノの伴奏をつけて、弾きながら歌っていた。ピアノは今でも全部覚えている。
「できた!」と思って、台所の母に、教えにいった。「曲を作ったの」と言っても、母は半信半疑だったらしい。でも、ピアノを弾きながら歌う私をみて、本当に作ったんだなと思ったらしい。
「あなたは、見ていて、面白い子供だったよ」と言われた。
大学時代、バンドをやっていて、その時、英語の曲を2曲作った。
一つは、「コップに水を注いで その水ごしに向こうを見る・・・」という、何やらシュールな曲。マグリットの絵みたいな歌詞だ。これはバラードで、友人にアルトサックスをあしらってもらった。
もう一曲は、アップテンポの明るいさわやかな曲。その歌詞を、先日ふと思い出した。
「ある日 街を歩いていたら 向こうからオレンジ色の雲がやってきて
私に 声をかけた
お嬢さん この近くに アイスクリームショップは ありませんか?
私は そこの ストロベリーアイスを 食べに来たんですが」
今、思い返しても、へんてこりんな曲だ。
こういうものって、どこから出てきたっけ?と思い出してみた。
なんだか、ぽこっと湧いてきたような気がする。お腹のあたりから、ぽこっと。
なんだか畑から芽が出るみたいだなあ。
そういえば、肚という字は、肉体を表すニクヅキに土だ。
案外似たものなのかもしれない。

2016-01-18 | Posted in つれづれ, ブログNo Comments » 

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