セクシーな人参

裏で野菜を洗っていたら、洗い桶の底に小さな人参が。拾い上げてみたら、なんともセクシーな人参である。手のひらに乗るほどの小ささで、なんだかかわいい。
この形をみていたら、土偶を思い出してしまった。お尻が大きくて、安産型のスタイル。あまりの形のおかしさに、つい撮影。
実は、女性の大事なところは、昔から、笑いを誘うものだったらしい。
天の岩戸の中に隠れた天照大神を外にだそうと、アメノウズメは、「胸をさらけ出し、裳の緒(ひも)を大事なところにたらして、踊った」のだそうだ。伏せた桶に乗って踊ったのも、よく見えるように?かもしれない。それを見た神様たちは大笑い。不審に思ってちょっと岩戸を開いた天照大神は、外へ連れ出されてしまったのだ。
こんな昔話も思い出した。鬼に捕まっていた娘を助け出し、船で逃げ出した母娘が、鬼に見つかった。鬼たちは、ものすごい勢いで川の水を飲み出し、船が吸い寄せられて絶体絶命!というところで、庵女さまが現れ、「お前たち、ぐずぐずせんで、早よ大事なところを鬼に見せてやりなされ」と言って、三人一緒に着物のすそをまくるのだ。これを見て鬼たちは笑い転げ、水をすっかり吐き出し、助かったという話だ。この展開を読んだ時は、ひっくり返るほどびっくりした。
女性の大事なところって、かなり笑えるものだったのだ、昔から。
浮世絵の春画は、「笑い絵」と言っていたらしい。それもそういうことなんだ。
セクシー人参を母に見せたら、大笑いしていた。
「縄文のビーナス」という、おしりもおなかもぷっくりした豊満な土偶がある。
この人参だって、なかなかのプロポーション。
よし、この人参は、「畑のビーナス」だ。「茄子」じゃないけどね。

2015-11-02 | Posted in つれづれ, ブログNo Comments » 

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