好きな曲を
東京の街路樹も、落ち葉がふかふか。こちらは欅。大好きな木。
足元には、椿?山茶花?が咲いていた。
先日、あるお弟子さんのお稽古が終わって、次は何の曲にしましょうかという話になった。
「好きなのでいいよ」と言ったら、「次は何って決まっていないんですか?」と驚かれてしまった。朝川会では、最初は短くて簡単な曲をいくつかやるけど、そこから先は、自分の好きな曲でいい。その曲が長くても、難しくても、OKなのだ。
お弟子さんには、楽しくお稽古をして、上達してもらいたいと思っている。
全員が、楽しくお稽古して、上手になってもらうことが、目的だ。
楽しいお稽古ってなんだろう?
皆、それぞれ違う性格だし、曲の好みも違う。楽しくお稽古するためには、好きな曲をやることだ。いいなあと思っていた曲が、自分で演奏できるのは、本当にうれしい。
では上手になるには?
技術的に乗り越えようとしている部分は、その人、その時で違う。お稽古をしながら、このお弟子さんは、今は、弾き方の右手の方を修正するといいかな、とか、このお弟子さんは、今日は声の出し方をお稽古するのがいいかな?とか、色々と考える。だから、お稽古の内容は、人によって違うし、その場で変わる。
目的は同じでも、そこに到達する手段は、色々、別々、多様だ。
教本をつくって、カリキュラムを決めるってどういうことだろう。
手段を平等にすれば、結果は平等になるという公式だろうか。
そういうこともあるのかな。
朝川会は、目的が同じで、そこにたどり着く手段は色々というお稽古をしている。