象のこと

連日の豪雨が止んで、夕方大きな声でヒグラシが鳴いた。
明日から夏が来る。

先日、本を読んでいたら、アフリカ象の話が出ていた。作者が子供の頃、森に象がいるかどうか、気配で分かったそうだ。なんとなくざわざわするような、なにかを感じたという。
象はものすごく低周波の音を出して、コミュニケーションをとっているそうだ。それは人間に聞こえない音でも、感じる音なのだろう。
ザトウクジラは、ものすごく低周波の音で歌をうたっていて、それが地球上の海全体で聞こえて、その年の流行の曲がだんだん決まってくるという。
それで、その研究者が試しに、陸上の大きな動物である象のいるジャングルの音を拾ってみたら、低周波の音がたくさんあったそうだ。それが象の声だった。
人間の耳では聞こえないとされる低い周波数の音が、なんとなくざわざわした感じのする、象のいる感じ、だったのかもしれない。
象は、大きな足で、地中を伝わってくる音を拾って、遠く離れた仲間たちとコミュニケーションをとっているという。広いジャングルの中で、頻繁に会わなくても、一緒にいる感じ。なんだかすごい。
私は、下駄が好きだ。足がぴったり地面につく感じがするから。地に足がつくというのは、色んな意味で大事なんだろうと思う。
「日本語人の脳」を書いた角田先生は、ツノダテストは、両足を床につけていないと、できないと書いていた。象だけじゃなく、人間も足の裏から何かを拾ってコミュニケーションしているのかもしれない。
耳で聞こえると思われる周波数だけ、そして、言葉だけがコミュニケーションの手段だとおもっていると、とてもその範囲は狭い。

ツノダテスト
東京医科歯科大学の角田忠信教授が開発した方法。
日本語を母国語とする人は、欧米人と逆に、日本語、虫の声などの自然音、泣き声などの感情音などを左耳で聞き、右脳で認識していると1985年に発表した。

2017-07-25 | Posted in ブログ, 自然Comments Closed 

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