第八回 東京教室勉強会 「文学作品と端唄」

11月25日(土)、東京教室の第8回勉強会を行いました。今回のテーマは、「文学作品と端唄」。
江戸から明治時代には、暮らしの中に、端唄、三味線の音がありました。明治時代の文学作品を味わいながら、作品の中に出てくる端唄、三味線音楽を楽しもうという企画です。
今回取り上げたのは、樋口一葉の「たけくらべ」と永井荷風の「深川の唄」。
作者の経歴を説明後、明治という時代は、どのような時代だったのかという時代背景を。明治という時代は、戊辰戦争、西南戦争、日清戦争、日露戦争と戦争に明け暮れ、資本主義の拡大と共に、権力の集中、格差の拡大など、今日の問題の種の始まりでもあり、価値観の大きな変化があった大変な時代でした。
西洋文化の流入、江戸文化の終焉という時代でもあります。
次に、「たけくらべ」の舞台の吉原とは、どのようなところだったのか、そして、実際に作品を朗読しました。
あらすじを追いながら、端唄などが出てくるところは、実際にその部分を唄いながら、の朗読です。
「深川の唄」は、最後の部分を、端唄を唄うところを、唄いながら、朗読しました。
最後に、作品中に出てきた端唄、「忍ぶ恋路」「香に迷う」「明烏」「秋の夜」「更けて逢う夜」を、通して演奏。
作品中では、子供が口ずさんだり、通りを歩いていると漏れ聞こえてきたり、大道芸の演奏だったりと、様々ですが、暮らしの中に、端唄、三味線が、息づいていたことを、楽しんでいただけたと思います。
勉強会終了後は、参加者でプチ忘年会。こちらは楽しい女子会となりました。

2017-11-27 | Posted in ブログ, 朝川会, 邦楽文化Comments Closed 

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