立憲主義について

ニラの花にヒョウモンチョウが沢山訪れている。

立憲主義について、私は、人間をどういうものと理解するのか、ということが根本にあると思う。人間は、慈悲深く、暖かいものでありながら、欲深く、冷たいものである。性善説であり性悪説である。
特に、権力を持つと、人間は欲深く、冷たいものになり、暴走をしやすいものである。
それは、今までの歴史を見れば、封建主義、中央集権、帝国主義、軍国主義等、歴史に現れた様々な姿の国家が表している。
人間は一人では生きていけないため、集団で生きて行く。それが、社会となり、国家となる。その中で、格差が生まれ、権力が生まれる。もちろん、国家のようなものを作らない社会もある。しかし、現代は、ほとんどの人間が国家に属しているのである。そして、そこには、権力構造がある。そのために、今まで犯してきた様々な問題は、歴史の中に散りばめられている。
その経験からの反省で、「よりよい社会を作らなければ」という思いは当然湧いてくる。
「社会を構成する人間は、人が一生懸命生きようとしていることを不当に邪魔してはいけない。人のものを盗んだり、殺したりしてはいけないんだ」というようなことを、決めておこうと思った。それが法律、憲法だと思う。なぜそのような当たり前のことを、わざわざ決めておくのかというと、権力者というものは、当たり前のことを、自分の欲のために、別の問題にすりかえて、当たり前の要求をしりぞけてしまうことができるからだ。
だから、憲法というものが、政治の上にある。それが立憲主義だと思う。とても優れた為政者がいれば、憲法などはいらずその人のワンマンで政治はなんの問題もない。しかし、権力をにぎると人は変わりやすい。それに、その人の次の人が優れているとは限らない。政党政治、議会制民主主義、立憲主義という姿が、ベストではないけれども、現時点では、ベターな姿なのではないかと思う。
人間はすばらしい存在だ、しかし、人間は愚かでもある。そういう理解から、立憲主義を考えている。
だから、今回のことは、問題なのだと思う。
人間というものを考えると、そう思うのだ。
もちろん私は人間が好きだ。だからこそ、人というものは、どういうものかということを忘れないでいたい。

2015-09-20 | Posted in つれづれ, ブログNo Comments » 

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