さるかに合戦

11月でも時には春のように暖かい日がある。テラスの柱にモンキチョウがとまって日向ぼっこ。お昼寝中かな?

先日、本を読んでいたら、「日本社会には身分がなく、人々は対等で平等だという考え方が、根底にある」とあった。これは、日本社会の特徴で、伝統ヨーロッパにはないし、インドにもない。かなり日本独特のことであるという。
なるほどなあと思った。
日本人は、動物や植物を擬人化してしまうことが、お話しではよくあるが、これは、人だけでなく、生きているものがすべて対等で平等だという考え方が根底にあるのではないかと思った。更に、石や臼などのモノや、さらには、風や雲など、自然現象もすべて擬人化してお話に登場するのを、当たり前だと思っている。
これは、生き物だけでなく、存在するものすべてが、対等で平等だと思っているのかもしれない。そんなことを思った。
昔話の「さるかに合戦」を思い出した。蟹が猿に仕返しをする話であるが、臼が仲間になって一緒に仕返しをしている。小どもの時はなんとも思わなかったが、よく考えると臼という物も擬人化されている。
シンデレラを考えた。魔法使いが出てきて、南瓜を馬車に、ネズミを馭者にしてしまう。もしこれが日本のお話だったら、ねずみと南瓜が出てきて、「私たちが馬車になりますから一緒に行きましょう」というのかな。いやいや、南瓜とネズミは化けられないから、狐かたぬきが出てきて、馬車に化けて一緒に行くのかな。いずれにしても、魔法使いは出てこないだろう。
なんだか面白い。
そういう私は、いつも畑や庭に出ては、野菜や木や虫や、時には石にも、話しかけている。確かに私は日本人だ。

2016-11-08 | Posted in つれづれ, ブログComments Closed 

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