土の中

庭はいろんな水仙が花盛り。ほんわりと花の香りが漂っている。

家庭菜園の本では、よく土作りが大事だと書いてある。特に、土の中の微生物の状態が土作りを左右するらしい。
適度に栄養があり、通気もよく、水はけもよくと良い条件が揃うと、土の中の微生物がよく働いて、棒を指すと1m以上もスーっともぐるようなふかふかの土ができるのだそうだ。我が家の畑では、なかなかそうはいかない。そういう土は、土の中も暖かく、微生物の働きによって生じる香りや味があるらしい。
そういえば、畑をやっている叔母が、土を触って温度を確かめたり、土を舐めたりしているのを見たことがある。あれは、微生物の働きをみていたのかもしれない。
そうやってふかふかになった土は、たくさんの微生物たちが絶妙のバランスで生きている状態だという。
ところが、化学肥料を使ったり、栄養をやりすぎたり、消毒など薬品を使用したりすると、微生物たちが死んでしまったり、少なくなってしまったりして、バランスが崩れてしまうのだそうだ。そうなると、野菜にとって悪い働きをする微生物が増えてしまい、野菜に虫がついたり、病気になったりする。そこでますます薬を使ったり、消毒などをしてしまうと、ますます状態が悪くなり、悪循環にはなるのだそうだ。
ここまで考えて、ふと思った。これって、身体の中と一緒じゃないのかな。きっと。
よかれと思って足して悪化したり、悪くなったのは、どこかに悪いヤツがいるせいだと、敵を探し出して、やっつけても良くならなかったり。今、健康になることって、そんなことをしているのではないかしら。
血眼になって、敵を探しているけれど、本当は敵じゃなくて、バランスが崩れただけじゃないのだろうか。
土の中には、大きいものから小さいものまで、たくさんの生き物がいる。善悪、敵味方なんて、本当は無いのではないかしら。

2016-04-15 | Posted in ブログ, 自然Comments Closed 

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