「なんで」

新潟は、大雪だ。時折止んだりはするものの、ほぼ一日中雪が降っている。
気温がとても低いので、さらさらの細かい雪だ。
玄関の壺に積もった雪が、まるでお菓子の粉砂糖みたいだ。

先日、スーパ―で買い物をしていた時だ。野菜売り場を過ぎて、精肉売り場を過ぎたあたりに、30代位?の夫婦がいた。
ハムを品定めしている奥さんの横にいた亭主の方が、
「外に出ていていい?」
と奥さんに聞いた。すると、奥さんは
「なんで?」
と、無表情な低い声で、顔も上げずに即座に答えた。
脇を通り過ぎようとした私は、一瞬固まった。
亭主は、一言も返せず、そのまま、一緒に買い物についていった。
あの「なんで?」の声に、一瞬私は、凍り付いた。たぶん、亭主もだろう。
「いいよ」でもなく、「手伝ってよ」でもなく、ただ、「なんで」。
なんでそんなに不機嫌なんだろう。
でも、「なんで?」と私が聞いたら、「なんで、なんでなんて聞くの」と、またあの声で言われるだけだろうな。
寒い日の、冷たい精肉売り場の出来事。

2018-01-24 | Posted in つれづれ, ブログComments Closed 

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