実用的な庭


椿の実が、たくさん落ちた。庭のすみにまとめてあった。
「これって絞ると油が出るんだよね。このままじゃもったいないねえ」と言うと、母が、「昔は絞ってくれるところが、あちこちにあったんだよ。絞りに来てくれるのもあった」のだそうだ。うちのそばにも、絞ってくれる所があったらしい。
「その油は、どうしたの?」
「食べたり、髪につけたり」
そうか、椿油は、髪にいいというけれど、自家製だったんだ。浅草に、椿油であげる天ぷら屋さんがあって、とっても美味しかったと聞いたことがある。自家製椿油、美味しそう。
うちには、大きな椿の木が2本ある。子供の頃は木登りにちょうどよかった。きれいだなと思っていたけれど、食用、美容用という意味もあったんだ。そういえば、大きな柿の木も2、3本あったし、胡桃、栗、竹など、食用になる木や植物は、庭にたくさんあったように思う。熊本城は銀杏の木が多いのは、籠城用に植えているらしい。
昔のガーデニングは、実用的。かなり実になるガーデニングだ。

2015-10-19 | Posted in ブログ, 昔の生活No Comments » 

関連記事

Comment





Comment



CAPTCHA