鳥の話2

夕暮れに庭の木がシルエットになっている。なんだかおもしろい。
今日あったことを話しているのだろうか。それとも、今晩見る夢のこと?

外国の研究者の鳥の研究の本を読んだ。
ある研究者は、自由に鳥が出たり入ったりできるようにして、鳥と仲良くなったそうだ。そうすると、庭で巣を作り雛が生まれると、その鳥は、子供たちを連れてきてその研究者にみせるのだという。
あれ、こんな話、どこかで読んだぞと思ったら、思い出した。江戸時代の話だ。
江戸時代は、禁猟だったので、日本中におびただしい数の鳥がいて、まさに鳥の楽園だったという。人々と鳥もとても近い関係だった。
庭の木に巣を作り雛が生まれると、庭に子供たちを連れてきて、住人の人間に見せるのだという話だ。まさに同じだ。
でも、これを書いた人は、研究者ではない。ごく普通の暮らしをしている人だ。ということは、特別な人が体験することではなく、普通の出来事だったと思われる。
研究者の書いた本には、「いつの日か、人間の子供が、鳥と一緒に楽しく遊べるようになる時が来るかもしれない」と書いてあった。
しかし、江戸時代は、「オナガが小さな女の子のよい遊び相手で、お守りをしてくれた」ということだ。
明治の文明開化に比べて、江戸時代は、遅れた、非科学的な時代と思われている。しかし、鳥に関してはどうやら違うらしい。

2017-02-28 | Posted in ブログ, 自然Comments Closed 

関連記事