端唄的生活

年末は、紅白歌合戦を見た。普段は歌番組をほとんど見ないので、新鮮だ。いずれも熱唱で、ステージも華やか、ああ、紅白っていうのは、やっぱりすごいなと思いながら、ふと、気が付いた。
歌詞に、恋愛とか、季節感とか、自然とかが、あまりないんだなあ。
人生とか、生き方とか、絆とか、感動とか、大切な人とか、観念、概念的なものが多いような気がする。
端唄は、ほとんどが恋の唄、それから花鳥風月か、ちょっとおもしろい唄だ。そういう意味では、端唄的な歌っていうのは、今は、少ないのかな。

今、目の前は雪だ。風も強い。大きめの雪が横殴りに吹雪いている。
昨日は散歩に行けたが、この天気では、今日出かけるのはちょっと二の足を踏む。
隣の家の竹林は、吹き荒れる風に、折れそうな位あちこち揺すぶられている。
圧倒的に、あちらが強い。
こちらは、ストーブの前で小さくなっているだけだ。
圧倒的に小さいわたし。
わたしの負けだ。
いいえ
勝ち負けなどない
だって、向こうに負かそうという気持ちがないもの

雪が、荒れ狂うように舞い始めた。
外は、厳しいさびしい景色だ。
冷たい空気をつんざくように、ヒヨドリが、ギーッと鳴いた。
一人でじっと雪をながめているのもいいけれど。
でも、だからこそ、人恋しい気持ちがする。

一人でじっと、誰かを思いながら雪を見るのもいい
誰かのところへ行って、「寒いから来ちゃった」とかいいながら、隣に座って一緒に雪を見るのもいい

端唄的生活 かな。

2018-01-03 | Posted in ブログ, 邦楽文化Comments Closed 

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