早朝散歩 あちこちもくもく
たまたま早く目が覚めてしまった。外はまだ雨が残っているかもしれないけど、久しぶりに散歩に行ってみようと家を出る。
曇っているが雨は止んでいる。それほど寒くもないし。よし行こう。
柔らかい湿り気を含んだ空気は、とてもいい匂いがする。
なつかしい。昔から知っているこの季節の匂い。若葉の匂い、草がぐんぐん伸びていく匂い。生まれたぞ!伸びてるぞ!そんな小さな小さなつぶが、あたりに充満しているようだ。
集落を抜けていつもの川沿いの道へ。河原は雑木林みたいになっている。
その向こうから、ケンケーンと、キジの鳴き声が響く。それから鶯の声、にぎやかにギョギョシ、ギョギョシとさえずるヨシキリの声。ヨシキリが来ているってことは、もうすぐ郭公が来るな。もう初夏だ。
土手の道は車が通らないので、ちょっと荒れている。ほんの少しの隙間があっても、草は生えてくる。
杭の根元に、こんなに!お団子みたいだ。そばに寄ってみると、ヨモギやカラスノエンドウの塊。
ちょっとした隙間もすぐにこんなに。
ちいさな亀裂には、小さくびっしり。
なんだか、大福からはみでたあんこみたいだ。
橋のすみっこには、除虫菊がゆらゆら。
路の脇には、コバンソウ。これが全部本物の小判だったらねえ。
梅の実は、もう大きくなっている。
これから梅雨入りまでは、さわやかな季節。この季節が大好きだ。
草は盛り上がり、木々の緑はもくもくと濃くなり、空気にははちきれんばかりの生命のつぶが充満する。
私が庭で一番好きな木、もくれんも、もくもくだ!